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「てまひま手帖」

リノベーションとリフォームの違い

リノベコラム (更新: )
関連ワード: リノベの基礎知識

よく似た「リフォーム」と「リノベーション」。これら違いについて、正しく理解されている方はそれほど多くはないかもしれません。

リフォームとリノベーションはなにが違うのか?事例とともに、理解していきましょう。

リフォームとリノベーションの違いとは?

まず「リフォーム」とは原状回復を意味します。どんなものでも年数が経てば、劣化や汚れ、故障などにともなうさまざまなトラブルが発生します。傷んだ箇所を新しい状態に戻す復元工事を一般的に「リフォーム」と呼んでいます

一方で、「リノベーション」とは、ライフスタイルに合わせて、新しい機能や間取りを取り入れ、建材などの大幅変更をともなうものを指します。「新たな住まいを作る工事」と考えると、わかりやすいでしょう。

リフォームとリノベーションには法律などで定められた明確な区別や定義があるわけではありません。しかし、建築業や不動産業では別々のものとして捉えられています。

それでは、リフォームとリノべーションの違いについて、もう少しい詳しく見ていきましょう。

「リフォーム」は現状の復元

築年数が進んで傷んだ状態を元に戻す

人が暮らす住まいは時間の経過とともに味わいが増しますが、同時に傷みも現れます。特に水廻りは他の場所と比較してもトラブルが出やすい場所ですので、トイレや浴室、キッチンなどはリフォームの対象になりやすい箇所です。

リフォームの対象になりやすい水回り

リフォームの対象になりやすい水回り

また、壁紙は生活の汚れが付着しやすく、また陽のあたる場所では変色なども起こることから、築年数の経った家ではクロスの張替えリフォームが行われることがよくあります。また、外壁塗装もリフォームの代表格。

雨風から家を守ってくれている外壁は劣化しやすく、10年を目安に定期的な修繕が必要になります。

手すりを付けるなどのバリアフリー工事

時間の経過とともに、家と一緒に過ごしてきた家族も高齢化していきます。

「原状回復」にはあてはまりませんが、「廊下などに手すりを付ける」「浴室の床を滑りにくい素材に変える」などのバリアフリー工事もリフォームと呼ばれます。

ただし、「車いす仕様にするために廊下を広げる」「エレベーターを取り付ける」など、大規模な工事が必要なものは、次でご説明するリノベーションの範疇になります。

「リノベーション」はライフスタイルにあわせた改修

「リノベーション」で、間取りや素材をランクアップ

もともと住んでいる家に手を入れるのはもちろん、購入した中古住宅を、自分のライフスタイルに合わせて間取り・建材などの大幅変更することは「リノベーション」です

空間をどのように使うかをゼロから考えていかなければならず、設計士と打ち合わせして、間取りを決めいくことが必要となります。

リノベーションのスケッチ

リノベーションを設計し、イメージするためのスケッチ(てまひま不動産の事例)

スケルトンにして、抜本的なリノベーションを。

てまひま不動産のリノベーションでは、内装を全て取り壊してスケルトンといわれる状態にすることも。

スケルトンリノベーションの事例

スケルトンリノベーションの事例(てまひま不動産の事例)

壁・天井・床と配管などの制約はありますが、間取りを自由に作り直すことができます。

壁、天井や床を含めたリノベーション設計

壁、天井、床を含めたリノベーション設計の事例(てまひま不動産の事例)

ライフスタイルの変化に合わせるリノベーション

結婚や出産、子どもの独立などで家族構成やライフスタイルが変化することによって、「生活しやすい家」のあり方も変わっていきます。住まいはその時々に最適な間取りにすることで豊かな暮らしにもつながるなど、リノベーションは暮らしや、人生そのものにも直結するといえるでしょう。

リノベーションのスケッチ

ライフスタイルを前提に設計するリノベーション

キッチンのリノベーション事例

キッチンのリノベーション事例

また、「ほかにはないオリジナルデザイン」「健康に配慮した自然素材を使いたい」などの要望は、注文住宅では費用が高額になってしまうものですが、中古住宅のリノベーションなら安くなります。

大幅な間取りチェンジなど、好みに合わせて変更

出産によって家族が増えたときや子どもが独立して部屋が空いてしまったときは、思い切って間取りから変更するリノベーションをおすすめします。

「もっとリビングを広くしたい」「収納スペースを確保したい」といった希望に合わせて、リビングと使っていない隣の部屋をつなげたり、土間や小上がりスペースを作ったりすることができます。

リノベーションで小上がりを追加

リノベーションで小上がりと収納スペースを追加(てまひま不動産の事例)

リノベーションに利用できるローン

リフォーム工事の場合、リフォームローンを利用することが可能です。工事代金のみが対象となり、融資額・返済期間も住宅ローンに比べ短めです。

購入と同時なら、リノベーションに住宅ローンも適応できる

中古住宅とリノベーション工事をセットで行う場合は、リノベーションの工事費を住宅購入費と合わせて最長35年の住宅ローンを組める場合があります。金利も低く手続きもワンストップで行えるので、間取りや素材選びなど家つくりに専念できます。

リフォーム・リノベーションで住まい

リフォームとリノベーションは、どちらも「家を直す」ことに違いはありませんが、今までと同じ生活をしたいのか、より暮らしやすくしたいのかによって施工内容が変わってきます。

住まいの改修をご検討の際は、どちらがライフスタイルに近いのか一度よく考えてみましょう。