ミニマルで風通しの良い「自分だけのサードプレイス」
楽ではないけれど、楽しい暮らし“てまひま暮らし”を実践している人を訪ねる企画「てまひま暮らし人」。第21回は、編集部がてまひま不動産 営業担当Nと設計担当Tとともに、東京都立川市にあるお宅を訪ねました。
築20年の中古マンションを購入し、猫ちゃんとの暮らしへの思いを反映させたフルリノベーションへ挑戦したN・Yさん。最新のインテリアデザインを取り入れた空間や、生活感が出ない家づくりの工夫とは?
将来の売却も視野に人気の高い中央線沿線で猫と暮らしたい
営業担当N・設計担当Tお邪魔しまーす!
Nさんいらっしゃい。猫たちも皆さんのことを待っていますよ〜。ささ、どうぞお入りください。
営業担当Nお住まいになられてから伺うのは初めてですね。インテリア一つひとつがとてもおしゃれで、見入ってしまいます。
Nさんそう言ってもらえてとても嬉しいです。設計担当Tさんに考えていただいたキャットウォークや通路など、よく活用していますよ。
編集部以前は賃貸にお住まいだったそうですが、家を購入しようと思ったきっかけはなんだったんですか?
Nさん仕事や年齢などを考慮して、そろそろ資産形成として家を持とうとしている頃合いでした。実家が最近リノベーションしたのですが、その仕上がりを見て、今後売却することも視野に入れるなら中古物件をリノベーションするのが良いかなと。ただ、実家のリノベーションはパッケージプランタイプで選択肢が少なく「自分がするならもっと自由にしたい」と思ったのでWEBで色々と調べてみることに。そこで、てまひま不動産のホームページを見つけたんです。
営業担当NNさんは最初、弊社が開催している「住宅購入はじめて講座」にご参加下さったんですよね。賃貸と住宅購入の違い、メリットやデメリットなど、住宅購入全般について気軽に学べる講座で、毎週末開催しています。
Nさんお金のことも色々相談しましたよね。そこで、てまひま不動産は自然素材を扱ったリノベーションが得意だと知り、私の希望するテイストを叶える上で力になってくれるはずと確信しました。実は他の不動産業者のセミナーにも参加したんですが、営業さんが特に話しやすかったというのも決め手として大きかったですね。リノベーションのプロと一緒に内見しながら、どういう物件が適しているのか、天井の高さや配管について具体的な意見をもらって物件を見ることが出来ました。
編集部どんな条件で家を探していたんですか?
Nさんもともと国分寺に住んでいたこともあり、住み親しんでいた中央線であれば、人気も高いし売却時にもしっかり価値が出ると考え、予算の範囲内でまずは探すことにしました。具体的には、最寄り駅から徒歩15分圏内で、広さは50平米以上、築年数は約20年で、窓が多いこと。あとは家を買ったら猫を飼うことは決めていたので、ペット可能な物件というのも外せないポイントでした。
営業担当N確か、この物件は内覧2軒目で見つけたんですよね。
編集部早い! すぐ購入に踏み切れたんですか?
Nさんいえ、一度持ち帰って考えました。立川駅から徒歩15分で立地も良いし、立川というまちの発展度もかなり魅力的でした。それに広さは約60平米で、窓が多いのも希望の条件にぴったり。「やや古さの残る狭めの3DK」という印象でしたが、営業のスタッフさんと話すことで、リノベーションありきでこの部屋の価値を把握できて、しっかり完成のイメージが掴めたので購入に踏み切りました。
編集部リノベーションのプロと一緒に内見すると、出来る・出来ないことが事前に分かるので、間取りや空間の使い方などをその場で具体的に想像できて良いですね。
目指すは日本と北欧を融合させた「japandi(ジャパンディ)」スタイル
編集部購入されてからリノベーションまで、どんなスケジュールで進んだんですか?
営業担当N2020年の夏頃に初来店いただいて、10月末に購入された後、設計のスタッフにバトンタッチして、間取りやデザインを決める打合せ期間が3ヶ月ほどありましたね。そこからさらに工期を3ヶ月ほど挟んで、完成という流れです。
設計担当T設計側では、間取りを検討しやすいように「SketchUp」という建築設計ソフトを使って内装を3Dに起こして、打合せ時にNさんに確認していただきました。その場ですぐ見比べることができ、間取りの検討がしやすいです。
Nさん部屋の動線を考える時に全体をイメージ出来るので、とても便利でした。こうしてみると、かなり面白い間取りになりましたね。
設計担当TNさんはてまひま不動産にご相談いただいた時から、かなり具体的なイメージを持ってらっしゃいましたよね。私、最初に持ってきてくださった手書きの間取り図のこと、よく覚えています。
Nさんでも、実際はなかなかその通りにはいかないんですよね……(笑)。水回りやトイレの位置のほかに、いくつか動かせない梁があったので、いかに広く間取りを取れるのか、設計のスタッフさんと一緒にパズルみたいに組み替えながら考えました。
編集部間取りやデザインのアイデアはどうやって膨らませていったんですか?
NさんPinterestなどを使って、海外の間取りを参考にしました。もともと北欧の食器やアンティークが好きだったので、最初は部屋のデザインもそういったテイストで統一しようとしていたのですが、売却のことを考えたら「日本にまだ入ってきていないテイストを取り入れるのも面白いかも!」と閃いて。それで行き着いたのが「japandi(ジャパンディ)」というインテリアスタイルです。
編集部ジャパンディ、初めて聞きました!
営業担当N最近、海外を中心に流行しているスタイルのひとつで、国内のインテリア好きの間では次に流行ると噂のスタイルです。
Nさん伝統的な日本の和室と、北欧インテリアが融合したような空間ですね。和室は物が少なく、かつ木や竹などの自然素材を多く使っている。そういったミニマルで素材を活かした空間に、北欧のソファやテーブルなどのアクセントになるアイテムを取り入れるのが「ジャパンディ」の特徴です。この家では主にリビングでそのテイストを踏まえつつ、少しアフリカンなニュアンスを交えてみようと。
設計担当Tミニマルで素材を活かした空間、すごく素敵だと思いました。Nさんからいくつかイメージをいただいて「床と壁の色は合わせたい」ということで、私からはリビングや天井の壁に「シナベニヤ」という素材を提案させていただきました。板同士を少し離して等間隔に並べる「目透かし」という手法を使えば、素材の風合いを活かしながらも、ジャパンディに相応しくスタイリッシュな印象になると思ったんです。
Nさんイメージを伝えただけで、ここまでぴったりな素材を見つけてくださったのが本当に嬉しかった。色んなアイデアを出しながら一緒にデザインを進めてくれたので安心感もありました。
編集部売却後のことも見越して新しいデザインを取り入れるのは新しいですね。ほかのこだわりポイントは?
Nさんキッチンですね。こちらも梁の関係で位置をあまり動かせなかったのですが、予想よりも広くスペースをとっていただきました。
設計担当Tキッチン脇の南向きの窓の下はガラスブロックになっており、なかなか珍しいデザインなので、こちらもアクセントになっていますよね。
Nさんそう。ずっとキッチンに窓が欲しかったので、キッチンに立った時に柔らかい自然光が入るように位置を決めました。食事は大体ここのキッチンカウンターに座って取ることが多いです。
Nさんキッチン脇には寝室へダイニングからのエアコンの空気を通すための小窓を取り付けてもらいました。空間のなかで風が循環しているのが感じられて、とても快適です。
設計担当Tそれはよかったです。窓が多いと冬場は熱が奪われがちですが、一部の窓にインナーサッシを取り付けることで、遮熱性能を確保したまま、風通りを良く出来ます。防音性能にも効果があるので、建物自体が交通量の多い道に接しているこちらの物件にはぴったりですね。
編集部こうした提案ができるのも、風や光の流れなど自然を活用した家づくりを大切にしているてまひま不動産ならではの強みですね。
家のなかでくつろげる“サードプレイス”をつくる
編集部たくさんのこだわりが詰まった空間に仕上がりましたが、住み心地はいかがですか?
Nさん落ち着ける空間に仕上がったと思います。自分のやりたいことも実現したし、だいぶワガママを聞いていただいたんじゃないかなと(笑)。これまでは賃貸暮らしで色々と制限もあったので、保護猫の2匹と一緒に賑やかな毎日を送っているのが本当に幸せですね。
設計担当T私たちも、Nさんからいただいたアイデアが原動力になって、新しいデザインに挑戦することが出来てとても楽しかったです!
編集部最後に、Nさんと同じように女性で中古物件を購入してリノベーションをしてみようと考えている人にアドバイスをするなら、どんなことを伝えたいですか?
Nさん私の場合は「部屋によって役割を変えてみる」というのを意識して良かったなと思います。平日の在宅勤務では、環境の整った書斎に入れば仕事のスイッチが入るというか。キッチンはコーヒーを淹れたり、食事をするくつろぎのスペースとしてあるからこそ、同じ家のなかでもメリハリが生まれるもの。あと、リビングのような場所って、つい生活感が濃くなりがちですが、あえて生活感を出さないように、極力物を置かず、こだわりの家具を数点置くことで、家のなかにカフェのような、職場とも自宅とも違う、静かに過ごせる自分だけの特別な空間をつくれたな、と思っています。
営業担当Nまさに、家のなかのサードプレイスですね。
Nさんそうそう。それに、単身で住むなら、ダイニングテーブルなどの家具を置かずに、思い切ってカウンターキッチンにしてみるような、ミニマルに空間を作るという選択肢もあるかもしれません。その分リビングが広くなって、友達を招く空間としてもすごく使いやすくなります。
念願の猫ちゃんとの生活が、こだわりのつまった理想の住まいでスタートしたNさん。将来の売却も考えて最新のインテリアトレンドを取り入れた生活空間を、用途ごとにデザインしたことで、ご自身もメリハリのある暮らしや、自分だけの特別なサードプレイスを手に入れることが出来ました。これからも、てまひま不動産は「これ、出来るかな?」というアイデアやこだわりを、とことん向き合って形にしていきます。
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企画:株式会社リブラン
編集:原⼭幸恵(tarakusa)
⽂:遠藤ジョバンニ
写真:土田 凌(提供写真以外)