ECO village

エコミックスデザインとは?

「エコミックス・デザイン」とは、都市の中でも自然の力(陽、風、緑、水)を利用して快適に住まうための思想です。

キーワードは体感温度

例えば夏、気温が33℃の日を想像してください。気温が同じ33℃でも、湿度が40%と80%では体感する暑さは違います。直射日光が当たる時と当たらない時でも、風のある日とない日でも、気温は同じですが体感する暑さは違います。人が感じる暑さや寒さは、気温だけで決まるのではなく、湿度・風・輻射熱により左右されます。それを「体感温度」と言います。

エコヴィレッジでは、湿度を調整するため調湿効果のある自然素材を内装材に使ったり、風通しのよい間取りを作ったり、日除けをつけられるようバルコニーにフックをつけたり、建物が温められるのを防ぐため屋上緑化をしたり・・。自然の力を利用して、体感温度を快適な方へ導くシカケがエコヴィレッジにはたくさんあります。

エコミックスデザイン概念図

住まい心地の快適性という住宅の基本性能にこだわっています。

 

 

緑で建物の温度上昇を防ぐ

植物のチカラを借りる

植物は私たちの味方です。屋上やベランダ、壁面、敷地など建物全体を緑でおおうと、陽射しをさえぎり、建物が熱くなるのを防いでくれます。

緑のカーテンと屋上緑化

緑のカーテンは土から水を吸い上げ、葉から水分を発散して周囲の空気を冷やしてくれます。「屋上緑化」も同じ。植物によって、建物が熱くなるのを防ぎ、照り返しによるヒートアイランド現象をやわらげてくれます。

植物の季節変化を活かす

季節の変化とともに姿を変える落葉樹を建物にうまく配置できることで、夏は葉や枝で直射日光をさえぎり、落葉する冬には暖かい陽射しを取り込むことが出来ます。

緑のカーテン
バルコニーは強い陽射しが照りつけ、蓄熱し、輻射熱となって室内の気温を上昇させます。緑のカーテンで陽射しを遮蔽します。
屋上緑化
強い陽射しから建物を守り、コンクリート躯体の蓄熱を防ぐと共に輻射熱の発生を抑えます。
壁面緑化
建物の壁面にツル性植物を這わせることで、蓄熱を防ぎます。
緑の冷熱源
冷気だまりをつくり、外環境の冷熱源となります。ここの涼しい空気を室内へと導きます。
スロップシンク(バルコニー水栓)
バルコニーには緑のカーテンやガーデニング等の水やりに便利な水栓を設置しています。

風通しを良くする

風をつくり、住まいに導く

風は人の体感温度を下げてくれます。風をうまく取り入れれば、住まいはより快適になります。エアコンの人工的な冷気に比べ、自然の風はカラダに優しくココロ安らぐもの。心地よい風の中での昼寝は格別です。住まいに風の通り道をつくり、自然の涼しさを積極的に取り込みます。

風の通り道を考える

風を通すには窓が1つでは意味がありません。入口と出口。風が住まいの内部を通り抜けることが大事なのです。

夜に冷気を蓄える

真夏でも、夜がふけてくると、外の気温は案外下がってくるものです。こんな時、窓を開けて冷気を室内に取り込みます。その涼しさを部屋にため込んで室内の温度を下げておき、昼間は直射日光をさえぎれば、たくわえた冷気で夏も意外と涼しい環境で過ごせるものです。

ブリーズウィンドウ
玄関横に、通常の通風はもとより、夜間換気も効率よく行える、通風専用の小窓を設置しています。
ウィンドスルークロゼット
2室から出入りできるウィンドスルークロゼットも、風の通り道に。湿気の多い衣類や布団に風をとおします。
引き戸
各居室の扉には引き戸を採用。開き戸と異なり、開閉具合によって風量をコントロールできます。
通風防犯用ストッパー
夜に開放したまま寝られるよう、約10cm以上開かないようにすることができるストッパーがサッシュに付いています。
可動式ルーバー面格子
共用廊下に面する引き違いタイプの窓には、プライバシーを守りながら通風を確保できる、可動式ルーバー面格子を設置。

日差しの調整ができる

太陽と上手に付き合う

太陽は全世界で1年間に使うエネルギーを、たった1時間でたくわえてしまうといわれるほど、大きなエネルギーを持っています。上手にコントロールして最大限に活用するための工夫をすれば、カラダにやさしく快適な室内環境がつくれます。

陽射しをさえぎる

夏を涼しく過ごすためには、太陽の熱を室内に入れないことがポイントです。でもカーテンでは不十分。それには、バルコニーの外側でさえぎるのが効果的です。昔から陽よけには、すだれがよく使われてきました。

陽射しを取り込む

逆に冬の寒さ対策に欠かせないのは陽射し。陽だまりの暖かさを感じられる住まいなら、暖房も最小限で済むはず。昼間の陽射しをしっかり取り込み、夜は断熱性の高いガラスやスクリーンなどで、暖かさを逃がさないようにします。

太陽光の入射角
夏は暑い陽射しを遮り、冬はたっぷりの陽射しをとり込むために、太陽高度を考えた庇(バルコニー)を設計。
複層ガラス
2枚のガラスの間に空気層を設けることにより、高い断熱性を発揮する複層ガラスを採用。結露の発生も防ぎます。
南側に落葉樹
南側に落葉樹を中心に植えることで、夏には葉を生い茂らせて陽射しを遮り、冬には葉を落として陽光を室内に取り込みます。
ハニカムサーモスクリーン(オプション)
二重のハニカム構造(蜂の巣)で、高い断熱性を発揮。夏は暑さが部屋に入るのを、冬は寒さが部屋に入るのを防ぎます。
陽よけシェード(オプション)
風が通るメッシュ素材。バルコニーに暑い陽射しが入るのを防ぎ、紫外線もカットしてくれます。

湿度が心地よい

暮らしの中の水を調整する

生き物にとって水は命の源。ところが多すぎる空気中の水分は、人に不快感を与えます。人の快・不快を示すバロメーター「不快指数」は、気温と湿度を組み合わせた「蒸し暑さ」の指数。たとえば同じ気温28℃でも、湿度が40%なら人は快適と感じ、湿度が70%だと不快と感じるとされています。温度とともに、人の心地よさに大きく影響する「湿度」。快適に過ごすためには湿度の調整が必要です。

自然素材の調湿性

昔の日本家屋に使われていた建材は、ほとんどが自然素材のものでした。これらは湿度が高い時には水分を吸収し、低い時には放出する「調湿性」があります。
たとえばナラ、カバザクラなどの無垢材は保温性、吸湿性が高いため、夏は涼しく素足に気持ちよく、木の天然成分がストレスを緩和し、ダニやカビの発生を抑えてくれます。逆に冬は直接触れても冷たくなく、ほどよい湿気がのどを守ってくれて、健康的な暮らしができます。

無垢の床
調湿性能や断熱性に優れ、カビやダニの発生を抑制。
竹炭ケナフクロス
調湿性能、消臭性能に優れ快適で健康的な生活環境を保ちます。
押入すのこ+珪藻土入りボード
調湿性に優れ、すのこ状(床・棚)なので、通気性も良好です。湿気から衣類等を守ります。
天然和紙畳(畳表)
色あせしにくく、防虫加工もしていないので、身体にも安心です。
エコカラット
調湿性や消臭機能に優れ、ホルムアルデヒドやトルエンなどの化学物質も吸着します。